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問題解決に必要なワーキングメモリ(放送大学の講座より) [教育の小ネタ]

<問題解決に必要なワーキングメモリ> 


以下、放送大学の発達心理学特論より抜粋です。


 メタ認知による問題解決過程の自己制御の基盤となるものが「実行機能」です。実行機能は次の3つから成り立ちます。


<実行機能>


 (1)ワーキングメモリ・・・問題解決のために同時に複数の情報を保持し、必要に応じて情報を更新


 (2)柔軟性・・・状況に応じて行動や方略を修正


 (3)抑制・・・問題解決を事前にプランニングし、問題解決に不適切な反応を抑制し、適切な行動に注意を向け遂行


 例えば演繹推論をする課題。 ①マキシ君はチョコを青い棚にしまって出かけました②お母さんがマキシ君がいない間にチョコを少し使って、残りを赤い棚にしまいました③マキシ君が帰ってきてチョコを食べようと思いました。さて、マキシ君は青と赤のどちらの棚を探すでしょうか?というものです。


 この課題に正解するためには、自分の知る事実を抑制しつつ、他者の誤信念を処理するという、様々な情報を同時に処理しなければなりません。ワーキングメモリや抑制の制御が必要となります。


 ワーキングメモリの容量が高まると、柔軟性や抑制の能力が高まります。実際に、演繹推論の課題ではワーキングメモリの容量が高いほど、正解率が高いことが確認されているそうです。


  ちなみに、この度の放送大学の講義では紹介されていませんでしたが、後だしジャンケンで負けるゲームなどの遊びは、ワーキングメモリを鍛えるのに有効だそうです。 確かにこの遊びと上記過程を比較すると、うなづけます。 


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自信の科学(「汎化」と「学習性無力感」) [教育の小ネタ]

 脳科学的に、何か一つの能力が高まると、関係しないほかの部分の能力が伸びていく「汎化」という特徴があるそうです。ある能力の高まりにつれて、その能力と関連する神経細胞ネットワークが強化されるというものです。

 できるという自信(見通し)ができると、急に学習スピードが上がることがありますよね。実際に、私が指導する中で、アナログ時計がどうしても読めなかった子が、模型を使って触覚的に理解する学習をしたところ、短い針と長い針のセットができるようになりました。すると、今までまったくできなかった、ある時刻からある時刻までの経過した時間を計算する問題も突然できるようになってしまったのです。また、九九がどうしてもできなかった子に、ゲームを取り入れた学習をしたところ、何とか2の段、3の段を覚えることができました。すると、4の段、5の段も、あっという間に覚えてしまいました。

 一方で、自分の力で対処できない事態を強く経験すると、本来ならできることでも、新しい事態で、うまく対処できなくなる(しようとしなくなる)現象があります。これを心理学で「学習性無力感」というそうです。私の娘ですが、幼稚園の鉄棒で補助チューブを使うことで、逆上がりができました。しかし、公園の鉄棒(幼稚園より高さが高い)で練習してできない体験をすると、今までできていた幼稚園の鉄棒でもできなくなってしまいました(逆の過程を踏んで、何とかもとに戻りましたが・・・)。

 こうして考えると、苦手なことばかりに注視するよりも、その子の「強み」を伸ばすこと、まず「できた」という体験をさせるというアプローチが、結果として、その他の苦手な能力の底上げに効果的であると言えそうです。

 

 


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SSTと認知機能トレーニングの関連性 [教育の小ネタ]

 ソーシャルスキルトレーニングと認知機能トレーニングの関連性 

  先日、医学博士の宮口幸治先生の講座で興味深い話を聞きました。SSTとは、(適切に対応できている)人の模倣をするということ。しかし、もし五感からの情報処理が歪んでいると、模倣は難しい。よって、そのような子どもにはSSTはなかなか効果が上がらないとのこと。

 そこで登場するのが、認知機能のトレーニング。これにより、五感からの情報処理能力を向上させていくことができる。つまり、SSTの土台を作っていくことができるとのこと。また、模倣は相手の気持ちを理解する上で重要な能力である。例えば、相手の気持ちを理解するとは、相手の状況を頭の中で模倣し(自分の経験などと照らし合わせながらシュミレーションする)、その中で感じることが、その人にとっての相手の気持ちを理解するということ。

 よくある、「相手に思いやりを持ちなさい」という指導。相手の気持ちが分からない子どもに、この模倣する能力を育てるという視点が、一つの突破口になるかも知れません。

※GIFTでは認知機能トレーニングを認知能力トレーニングと言っていますが、同じ意味で使っています 

 


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マズローの成長動機と欠乏動機 [教育の小ネタ]

 先日の研修会でマズローの自己実現論についてのお話がありました。マズローの「欲求の階層説」については、何となく知っていたのですが、成長動機(高次動機)と欠乏動機(低次動機)については知りませんでした。

<概略> 

 マズローは人は成長動機に動機付けられる人間と、欠乏動機に動機づけられる人間の2種類に分かれる。欠乏動機に動機づけられた人間が最も幸福を感じるのは、その「欠乏」が満たされたときである。欠乏という緊張を解消することである。そして、そこで手に入る幸福は、多くの場合、他者からの評価や、地位や名声の獲得に左右される。

 それに対し、成長動機に動機づけられた人間は、埋め合わせるべき何の欠乏も持っていない。彼らは、より完全な人間へと成長していくことを目指しており、生きている経験を豊かにすること、そして、日々、喜びやエクスタシーを体験すること、そのこと自体に幸福を感じる。彼らは緊張を解消しようとするのではなく、むしろ新しい挑戦を通じて、緊張を得ようとする。

 マズローのいう「自己実現する人間」は、「欠乏動機」から解放されて、「成長動機」にもっぱら動機づけられ、より完全な人間へとひたすら成長する姿である。

 私は、残念ながら「欠乏動機」の段階です。自分の幸せを、他の誰かの評価や足りないものを満たすことに根差したものではなく、日々、その瞬間瞬間を味わい、楽しみ、感謝しつつ、「うまくいっていてもいっていなくても、私の人生はいつもOK!」みたいな境地で生きることができる(なんだか禅の思想に似ていますね)人間になれたら素敵だなと思いました。

 問い合わせ、感想はこちらまで

 yf388755@rc4.so-net.ne.jp

       上郷個別教室GIFT 内田雄二 

 

 


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ジェノグラム(家族図)の練習 [教育の小ネタ]

ジェノグラム(家族図) を書いてみました(架空の設定で)。

ジェノグラム.png 

  先日の研修で少し、ジェノグラムを習ったので、練習に書いてみました。口は男性、〇は女性、=は結婚 ≠は離婚 〒は子ども、支援の対象となる子は◎です。青の囲み(本当は点線で囲む)は同居。すでに死亡している場合は塗りつぶしています。・・・は異性関係、〇の中の△は妊娠です。数字は年齢です。

 今回の例は、まったくの架空です。さて、このジェノグラムから、この架空の家庭の状況が伝われば、成功です。 

 


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適応と記憶(情報追加) [教育の小ネタ]

<記憶は適応するためのシステム> 

 放送大学のTV視聴をしていた時、認知心理学で面白い話を伺いました。人間はなぜ記憶するか。それは適応するため。適応した方が生き残れる確率が高いからという、進化の過程と結びついているそうです。この視点に立つとたくさんのことが説明できるそうです。

 例えば、人間は再利用できそうな情報や、以前と似たような状況で起きる情報を記憶しやすい。その方が生き残れる可能性が高いから。ある出来事を目撃した時、その時の詳細な視覚情報より、出来事の意味を記憶する。その方が生き残れる可能性が高いから。情報をバラバラではなく統合(関連付けて)して記憶する。その方が生き残れる可能性が高いから。すごく、スッキリする視点です。

 ここからは私見ですが、これらは、子どもに何かを教えるときに、次の効果の一つの根拠になるのかなと思いました。それは、その子の経験や、すでに身に着けている知識と結びつけながら教える、その子の動機付けを大切にする、一度、学習したことをやりっぱなしにせずに復習する、などです。 教材や教え方を考える時に、この視点を持ちたいと思いました。

 追記 : 意味記憶の階層的ネットワーク

 その後、単語が 生物→鳥→カナリア 生物→魚→サメ のようなカテゴリーでつながるように、(意味)記憶がノートのメモのようにではなく、記憶同士の関連付けの中で(四方八方につながるシナプスのようなイメージ)で存在していると認知心理学では考えると聞きました。これを意味記憶の階層的ネットワークモデルというそうです(放送大学 認知神経科学より)。

 しかも、人物名、動物名、道具名はそれぞれ脳の違う部位(順に、側頭極、側頭下部、側頭下部の後頭部)で処理しているらしいという研究もあるようです。ということは、脳の状況(例えば損傷)で、動物名は覚えられるのに、人物名がどうしても覚えられない人もいるということですね。これらの脳の部位が分かれているのも進化で獲得した能力の過程でしょうか?

 感想、面白い情報等がありましたらぜひ、お寄せください。 

 上郷個別支援教室 内田雄二  yf388755@rc4.so-net.ne.jp 


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先行オーガナイザーと予習の効果の原理 [教育の小ネタ]

 <先行オーガナイザーと予習の効果の秘密>

 放送大学の学力と学習支援の心理学、第6回「習得の授業のデザイン」の中で、面白い話がありました。外からの情報を受け取るという学習を、受容学習と言うそうですが、その学習(本学習)の前に、予備的な短いテキストを与えると、記憶が促進されることが認知心理学で証明されているそうです。それを先行オーガナイザーというそうです。

 例えば、新聞の長い本文の記事を読む時には、見出し文や、リード文を読んでから、本文を読んだ方が読みやすくなり、記憶にも残るそうです。ということは、予習でざっと、次回どんなことをやるのかなと教科書タイトルや図を見ておく程度でも、きっと記憶や理解が促進されるということですね。また、授業をする側の提示の仕方でも、一つの根拠になりそうです。

 そういえば、私は高校で歴史を教えていましたが、いつも人物を教えるときには、最初に肖像画を見せ、ざっと、どんな活躍をした人だったかを話してから、詳しい話をした方が、あとの授業展開の中での生徒の食いつきが良かったような気がします。 

 問い合わせはこちらまで 感想でもうれしいです!

 上郷個別教室GIFT 内田雄二 yf388755@rc4.so-net.ne.jp 

 


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ごっこ遊びが「メタコミュニケーション」を育てる [教育の小ネタ]

<ごっこ遊びがメタコミュニケーションを育てる>

 私の娘が幼稚園の年少の頃から、お友達と「ごっこ遊び」をやっていました。ちなみに娘が好きなのはプリキュアごっこです。さて、放送大学の発達心理学で、ごっこ遊びの教育効果の高さ、特にメタコミュニケーションを育てる遊びであると紹介されていました。メタコミュニケーションとは、コミュニケーションをするためのコミュニケーションのことです。

 ごっこ遊びを成り立たせるためには①お互いに枠組みを設定し、その世界観を共有しなければならない ②枠組みに従った発話が必要 ③また、よりよく遊ぶ(よりよいコミュニケーションの方法を考える)ために、新たな枠組みを設定する発話が生まれる、つまりコミュニケーション能力を総合的に高めるとのことです。ごっこ遊びを成り立たせ、より楽しむために、自然と、メタコミュニケーションを発揮することになるのですね。ごっこ遊びはなんと、高度で、奥深い遊びなのでしょうか!

 私の娘は一人っ子なので、お友達とのそんな場面が本当に貴重に思えます。 


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育てる大人の理想像も一つじゃないほうがいい [教育の小ネタ]

 朝日こどもニュース(2016年9月7日朝日新聞掲載)で、2020年の学校教育改革についての記事が出ていました。

 今度の教育改革で、知識(情報)を使って考える力、正解を答えることより、正解のない問題について自分で考え、答えを創り出し、表現できる力の育成を強化していくとのこと。掲載されていた記事の中に、西山茉希さん(モデル・女優)のコメント がありました。

 「自分が考えたことに〇×をつけられるのは窮屈、勉強にも個人の自由がある。だから教育制度や試験にも選択肢があってもいい。「暗記型で勉強したい」という子どもも親もいると思う。答えは一つじゃないなら、育てる大人の理想像も一つじゃないほうがいい。」とありました。西山さんに非常に共感いたしました。

 教育は、どんな方針でも一長一短があると思います。世の中が動き出すために、具体的指針は必要ですが、すべて、右向け右にならず、西山さんの言われるような、育てる大人の理想像にも選択肢を持つことができる、許される、余裕が残ることを期待したいです。


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ペーパークラフト製作で「創造力を育てる」授業 <ジブリ「風立ちぬ」のゼロ戦> [教育の小ネタ]

ペーパークラフト製作で「創造力を育てる」授業

 私の以前の勤務校(高校)で、9年続けていた取り組みです。毎年違う作品を作るのですが、写真は、スタジオジブリ「風立ちぬ」の上映に合わせて作った、ゼロ戦(九式単座戦闘機)で大きさは3メートル以上あります。当時の写真、後続機の資料などを生徒と実寸を調べて作成しました。作成期間は約1か月半。 

ペーパークラフト写真.png 

 学校教育ではインプット中心、でも社会に出ると求められるのはアウトプット。そんな疑問から、もっと生徒の創造力を引き出す取り組みができないかと考えていました。そこで始めたのが、文化祭に向けて巨大ペーパークラフトを作るという企画。コンセプトは以下の通りです。

①決まっているのは、作成するもの、納期(文化祭)、予算(3万円)だけ。

②設計図、作成方法、計画は完全にブラックボックス、生徒がすべて考える。正解は設けない。

③10~20名ぐらいの希望者のメンバーで作成。 

④生徒がプライドを持てるよう、クオリティーは高いものにする 。

  毎年作成が始まると面白いことが起きます。リーダー役となる子、設計する子、スケジュール管理する子、自分の特技を生かして貢献する子、真面目さと誠実さで他の子をサポートする子、スタッフ募集にはしる子、さながら会社のように自然と分業が行われていきました。ただ、上下関係はありません。そして生徒たちは活躍する場面が用意され、正解が用意されていなければ、教師がびっくりするほど創造力を発揮するようです。

 私の役目は、(ア)生徒たちがお互いに認め合う雰囲気を作ること、(イ)楽しい雰囲気の中でも、生徒にけっして妥協させないこと、(ウ)ケンカになった時に必要に応じて介入すること、それらのために生徒と常に製作現場におり、楽しんでいること(それが士気に関わります。学校に泊まり込みもしばしば、そして、このお泊り期間に、いつも結婚記念日がやってきます・・・。生徒が夫婦仲を心配してくれます)。

 製作中、何度も壁(技術と人間関係)にぶつかります。壁にぶつかるたびに、生徒たちでミーティング。実験を繰り返したり、イライラしてぶつかったり、設計の子が思いつかなかった手段を、サポート役の子の一言で突破できたり(不思議と必ず突破できる)、そんな時にメンバーは一体感を感じていきます。例えば、飛行機の翼が胴体の重みでどうしても、折れたり曲がってしまう。そこで翼をワイヤーで釣ってみる、かっこ悪いのでやめる。骨組みを可能な限り空洞にして軽くする、どうしても折れてしまうところに金属を入れる。「金属入れたらペーパークラフじゃなくなる」、そういう意見も出ますが、メンバーの一人の「9割ペーパーだからペーパークラフとだ。いや、おれたちはペーパークラフトという概念を超えるんだ!」の一言にみんながブレイクスルー(笑)。そして見事、翼の取り付けに成功した時には歓声が上がりました。

 あと、指導の上で大事なのが妥協して品質を落とさないこと。自分たちのやっていることにプライドが持てるから、踏ん張りがきくし、とことん考える。なんだかスゴイねと周りに言ってもらえることが励みになる。そして、メンバーに愛着が持てる。(伸びる企業ってそういうものかも知れません)。結局写真の作品も、前日徹夜で完成。

 ペーパークラフトは広島城や、旧広島市民球場、被爆路面電車など(広島が勤務地だったので)、いろいろ生徒と作成しました(残っている写真はこれだけ、トホホ)。達成感がすごい!けれど、あまりにも大変なので、生徒はみな来年は無理と言います。ところが、次年度募集をかけると、ほぼメンバーは全員戻ってきます。 「あの無茶苦茶な大変さを、もう一度味わいたい」と。楽より、最後は充実感が勝つみたいです。そして、製作メンバーの卒業生も作品を毎年見にきてくれました。

 この授業で生徒も私も学べた究極に大切なこと。それは、「心から思ったことは、必ずできる」ということ。毎回、途中でまったくうまく行かなくなり、人間関係も、手段も行き詰まるのに、ある沸点を超えると、急に前に進みだし、実現していく。本当に不思議です。人生は実は、そんなものなのかも知れませんね。

(実は、この学校のほとんどの生徒が中学時代に不登校だった子ども達です。しかし、製作メンバーは卒業後の専門学校や大学でいろんな形で、表彰されたり、才能を発揮している子が少なくありません) 

 


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